今日は本当に嫌な日だった。
ひとつひとつ、嫌だったことを思い出すようなことは、
本当に時間の無駄でしかないから、
嫌だったことはすべて、もう過去の遺物として棄てていく。
記憶の片隅にすら残すのも
もともとすくない脳のメモリーがもったいない。
腹も立ったし、憂鬱だったし、悲しかったし、不安だったし、
なにより、怖かったし、とても疲れた。
今日はもう、それだけだ。なんにもない。
僕は家族を愛することしかできない。妻にも、子どもにも、
ただ幸せを祈ることしかできない。
なんたる無力か、と思う。
自分の無力を思い知る毎日が、ずっとこの先も、死ぬまで続く。
愛が深ければ深いほど、失う悲しみが深くなるのはなんでなんだろう。
僕はこの世で、何のために生きているのか知らない。
何か用があってこの世に生を受けたなら、
せめて家族に愛とわずかな稼ぎくらいは届けねば、とおもう。
いやいや、「ねば」「べき」などと考えだすと、
ロクなことがない。
確かな事は、きょうも暮れていく、ということだ。
インフルエンザの予防接種もしたし、兄にも電話した。
もうそれでいい。今日も精いっぱい生きた。
そう、こんなクソたいな日、良くがんばって生きたよ。
お疲れさま、僕。