雨が降る日は、内心ほっとしている自分がいる。
なんにもできないでいる自分が家の中で一人、
雨の音を聞くと、なんとなく家にいていいんだという気がするから。
いつも朝一番にその日の天気を確認するのは
雨が降ってくれないかと、心のどこかでそう思っているから。
自分を責めない練習をしている。
でも、そうはいっても晴れ渡る日には、自分ひとり、
何もできない自分が家にいるのが、とても罪深く感じている。
雨が降っている。
雨音をさせて雨が降っている。仕方がない、雨降りなんだから。
雷が遠くでなっている。
一度壊れた自分の心は、今かさぶたがはったような感じ。
ようやく少し指で触れることができるようになった傷。
求人広告をあさる日々。焦燥感と無価値感がぬぐえない。
自分の仕事を、メニューを選ぶみたいに決めようとしている違和感。
秋雨前線が、今年の夏を終わらせようとしているらしい。
しばらくは残暑の日々がつづくようだけど、
焦げるような暑さの日はそろそろ潮時らしい。
このまま雨降りになったらいいのに。
雨が降り続いてくれたらいいのに。